プリオン病とハンチントン病における認知症【公認心理師試験対策】

2021年3月20日

公認心理師試験で「認知症」の問題は必ず出題されています。特にどの参考書にも登場するのが、アルツハイマー型認知症レビー小体型認知症前頭側頭型認知症脳血管性型認知症です。

しかしながら、精神疾患の診断基準として用いられている「DSM-5」には、その他にもHIV、パーキンソン病、プリオン病、ハンチントン病による認知症についても記載されています。

認知症の問題は、第3回公認心理師試験までの出題でおおよその内容が出題されているので、もしかしたら第4回は少しマニアックな問題が出題されるのではとも予想できます。

そこで今回は、プリオン病とハンチントン病における認知症について解説してみたいと思います。

プリオン病による認知症

プリオン病とは、細胞性のプリオン蛋白が変形して異常なプリオン蛋白となり、その異常プリオン蛋白が神経系に沈着することで発病します。

この異常プリオン蛋白は、人の酵素で分解することができず、徐々に溜まっていきます。そして、周りにある正常なプリオン蛋白を異常プリオン蛋白に連鎖的に変形させていきます。

プリオン病は、代表的なものとしてクロイツフェルトヤコブ病(難病指定)やクールー病がありますが、これらのプリオン病は、発症から約2年ほどで感染症などで死に至ります。

また、認知機能の障害もあります。異常プリオン蛋白が沈着することで、脳や身体の働きが機能しなくなり、筋肉が不随意運動を起こしたり、奇怪な動き(異常行動)をしたりもします。次第には歩行困難となり日常生活レベルでの介護が必要となります。

ハンチントン病による認知症

ハンチントン病は、染色体の配列番号における第4染色体に局在する遺伝子に、異常な変化が起こることで発病します。常染色体優性遺伝型の病気で難病指定されています。

発症からゆっくり進行していき、約10ほどで日常生活レベルの介護が必要になります。

症状としては、認知機能の障害、舞踏運動(手足が踊るように動く)不随意運動、箸やペンが持てないなどの運動障害、計画通りに行動できないといった実行機能障害、性格変化やうつ症状といった精神症状が起こります。

公認心理師試験対策

アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、脳血管性型認知症とは、異なる発症原因があり、クロイツフェルトヤコブ病とハンチントン病は、難病指定もされています。

症状として、認知症もありますが、奇怪な動きや舞踏運動といった不随意的な運動が特徴的です。

公認心理師試験には出題される可能性が低いですが、もしかしたら出題されるかもしれません。代表的な4つの認知症以外にも、認知症があるんだということを頭の片隅にでも憶えておきましょう。