【保護者向け】不登校児のゲーム依存を解消する方法
不登校児にありがちなゲーム依存です。保護者の方にとっては、不登校というだけでも、子どもの将来が心配になります。一方、子どもは勉強もせずに、昼夜逆転のゲーム三昧生活です。
さて、どのように対応すればゲーム依存を解消できるのでしょうか。
不登校児のゲーム依存を解消するためには
まず、解消するためには、多少なりとも知識が必要です。この章ではゲーム依存の特徴を知りましょう。
ゲーム依存と脳の関係
ゲーム依存というと、依存症の一種です。依存症とは、ある行動に支配されたかのように特定の行動を繰り返すことです。
例えば、ギャンブル依存やアルコール依存です。経済的浪費や身体的不健康に繋がると周囲に指摘されながらも、その行動を制限することができなくなります。
◆これには、脳の働きが関係しています。
脳は、もう少しで何かが手に入る状態においてドーパミンという神経伝達物質が分泌されます。ギャンブルでいう戦利品、アルコールによるふわふわした感覚などが当たります。
普段は、セロトニンという物質がドーパミンの分泌に対して、増えたり減ったりして、調整してくれています。つまり、依存症になると、セロトニンの分泌が減少し、ドーパミンを制御できなくなるのです。
不登校とゲーム依存の関係
不登校には、様々な原因がありますが、子どもは共通して心的なストレスを抱えます。このストレスに晒された状態は、基本的に長期化するため、脳はセロトニンの分泌に異常をきたしやすくなっています。つまり、不登校という状態は、依存に陥りやすい状態であると言えるのです。
また、ゲームというのは、制作会社としては長く楽しんで欲しい、次のシリーズでも遊んでほしい、という方向性でゲームを作成しています。敵を倒すと強くなったり、物語を進めていくと更に楽しいコンテンツが手に入ったりします。近年では、インターネット経由でアップデートができるようにもなっています。つまり、飽きがこないように工夫されているのです。
ゲームの普及と手軽さ
1990年代から日本ではゲームの普及が爆発的に進みました。当時は、テレビゲームが主流でしたが、後にポータブルデバイスが登場します。そのポータブルデバイスも初めは電池が必要でしたが、充電式になっていきます。
グラフィックの三次元化に伴い、どんどん綺麗になって、キャラクターデザインなども本格化してきました。アニメ化、逆にアニメからのゲーム化もあり、子どもの人気が急加速します。クリスマスや年末商戦の代表商品ともなり、一家に一台、それ以上の普及率となります。
そして、スマホのアプリの登場です。画面を指で操作できるようになったことで、ゲームの幅が広がるとともに、手元でいつでもどこでもゲームができるのが当たり前になりました。
不登校児のゲーム依存を解消する方法
不登校とゲーム依存について、ある程度の知識を得たところで、具体的な解消するための手段について、お話します。
ゲームの取り上げはNG
よく言われていることですが、ゲームやスマホを取り上げたり、時間制限をつけるような設定をしたり、インターネット回線を解約したり、そういった無理やりゲームから引き離す行為はNGです。
依存と言うくらいですから、脳での正常な判断ができません。衝動性が理性を超えて、攻撃的にもなります。これがきっかけで、家庭内暴力が始まるケースもあるようです。
ゲーム依存の治療
近年、WHOによってゲーム依存が疾病として認められたことで、依存性の専門家がゲーム依存の治療にも注力するようになりました。また、NPOの支援団体が設立されるなど、支援機関は増加しています。
治療は、薬物療法と心理療法が主に行われています。また、一時的に入院して、医療に見守られながらのゲームとの切り離しができることもあります。
ゲーム依存というと、韓国や中国のような1日20時間もゲームをするという、過度のゲーム依存をイメージする方も多いと思いますが、早期発見と早期治療を検討し、症状の小さいうちに手を打っておくことをおすすめします。脳への負担が大きく、生活にも支障が及ぶと、子どもの人生にも関わるからです。
支援機関の紹介
病院やクリニック
Google検索で「子ども ゲーム依存 病院」や「子ども スマホ依存 病院」などで検索すると、調べることができます。お住まいの地域を検索ワードに入れると、近くの依存を専門にした病院やクリニックのサイトがヒットすると思います。
(神奈川県)久里浜医療センター
ゲーム依存症の大規模研究を行ったことで、有名になった久里浜医療センターです。科学雑誌で取り上げられたこの研究は、各新聞や雑誌、ネット記事にも多数引用されました。確かな治療を受けたい場合は、こうした記事から信頼性を確認することも大切です。
ネット・ゲーム依存家族会
こちらは、ギャンブル依存の相談を主にしている自助会ですが、月例でゲーム依存についての会を開催しています。情報共有ができます。
オンライン自助グループ
関西の自助グループです。オンラインなので、どこでも手軽に相談できると思います。
ゲーム依存の書籍
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