【中学生の不登校】ひきこもりを長期化させないために親ができること
中学生の不登校で気をつけなくてはならないのは、ひこもりの状態が長期化することです。大人になっても部屋から出てこないことが続いたり、仕事をせずに家から出ない生活を続けてしまうことです。これは、親が若いうちは何とかなりますが、徐々に家庭での支援が難しくなっていきます。
中学生の不登校では、保護者の方の考えとしては、再登校を目指す、家庭で勉強する、教育支援センターやフリースクールに通うというように選択肢がいくつかあります。近年では、不登校の数が全国で18万人に至り、未だに増加傾向にあります。インターネットの普及に伴い、オンライン学習ができるようになり、SNSで社会交流ができるようになり、ご家庭での支援を選択する方が増えているように感じます。
しかしながら、ひきこもりの長期化を心配するのであれば、教育支援センターやフリースクールでの支援をおすすめします。ご家庭での支援をされる場合は、工夫が必要になってきます。今回は、ひきこもり型の不登校について、ご家庭での支援を選択した際の工夫点について、をお話していきます。
ひきこもりを長期化させないために
まず、保護者の方にしていただきたいのは、子どもの心の状態を考えるということです。不登校に至ったとしても、子どもに将来への希望があれば、高校への進学などをきっかけとして、不登校を脱却することができます。
僕の考えとしては、無理に再登校を目指さなくてもいいと思っています。不登校の原因やきっかけにもよりますが、どうしても再登校が難しい場合もあるからです。今の高校入試のシステムでは、どうしても中学校での成績が加味されるので、その意味では再登校を目指すのが、得策ではあります。しかしながら、保護者の考え方が多様化しているように、今後はシステムも変わったり、フリースクールのような不登校の子どもの居場所が増えていくことでしょう。
ひきこもりが長期化しないために、現時点で考えるべきことは、まずは、心の状態を整理・回復させてあげることです。将来への希望はその後に湧き出てきます。ひきこもりになるような子は、絶望感を抱いている場合が多いです。絶望感を抱くということは、深刻なダメージを負っているということです。
イジメや失恋、友達の裏切りなど、思春期の子どもにとって、心が壊れるようなダメージを負う場合があります。こうなると、長期の闘いを覚悟しなくてはなりません。ご家庭で子どもが一人、悶々と考える様を想像すると、いつ危険な行為に及ぶか心配になりますし、子どもの頭で考えることには限界があります。
その意味では、教育支援センターやフリースクールに通って、支援員の目の届くところで、心の支援をしてもらうのが安心です。ですが、家の外に出ることすらできない状態に至るケースもあります。この場合は、子どもが嫌がろうが、常に一人にさせないようにする必要があります。
うつ病というのは、脳の機能障害を起こします。衝動性が増したり、冷静に考えることが難しくなります。うつ病というと、社会人が疲弊して発症するというイメージをお持ちの方もいますが、実は中学生〜大学生の年齢で、増え始め、自殺や自傷行為に至ることも少なくありません。
もし、このケースのように、自傷行為があり、自殺の危険がある場合で、ご家庭で支援することを考えるのであれば、精神科の診察を受け、定期的なカウンセリングと投薬療法を検討してください。最悪は、入院になると思います。
さて、深刻な話をしましたが、もう少し症状の軽いケースでお話していきます。不登校で外に出られる場合は、教育支援センターやフリースクールで、他の似た境遇の子どもや支援員との交流を図り、できるだけ活動的な日常を送らせてあげてください。周囲から刺激を受けることで、遊びに行ったり、一緒に勉強したりすることができるようになっていきます。
もし、ご家庭で学習させるのであれば、外に連れ出すという工夫が必要です。ずっと家にいると、健康的にも良くないので、外でできる趣味があれば、良いと思います。例えば、今の人気がある写真やサイクリング、登山、釣りなどです。親も一緒に楽しめるような趣味があるといいですね。大人になったときに趣味があると、他者との交流の機会になります。
日光を浴びたり、運動したりすることは、うつ病の予防にもなります。やはり、嫌なことを考えずにすむ笑顔がみられるような時間があると良いです。勿論、気分転換だからと子どもの気がないのに無理やり連れていくのは良くありません。あくまで、子どもの気持ちを尊重してあげてください。
ひきこもりは、ひきこもり型の不登校が長期化した形が多いです。社会人がリストラや病気を原因にもひきこもりになるケースもありますが、中学生からずっとひきこもりが続くというケースもあるのです。年齢が上がるごとに、改善が難しくなります。自尊感情が低くなり、将来への希望が持ちにくいからです。中学生であれば、まだまだ将来への立て直しができます。ぜひ、先のことを考えて、支援方法を検討してみてください。
今回はここまでです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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