公認心理師試験に合格するための3ステップ【おすすめの勉強方法】

はじめに

僕は、第3回公認心理師試験に合格し、教員から児童福祉施設の心理職へ転職しました。教員時代は目が回るほど忙しく、1日の勉強時間は約1時間でした。毎朝、1時間は勉強すると決めて、【可能な限り効率よくを意識し、コツコツ積み上げて合格に至りました。

今回は、この経験を活かし、公認心理師を目指す方に向けて、これだけは自信を持っておすすめできるという勉強方法を紹介します。ちなみに通信教材やスクールは利用していません。完全な独学です。

合格する覚悟を決めろ!

試験というものに慣れていない人、本職があるから勉強時間が確保できないという人、こういう人こそ覚悟を決めてください!

最初に言っておきたいのは、公認心理師試験は合格点に達成すれば合格できる【自分との闘い】であるということです。

記憶することが苦手、心理学に関する知識がないという人でも、勉強すれば合格できます。あらゆる問題を押し退け、絶対に次の試験で合格するという強い意志を持って挑戦してください。

例えば、僕は全国大会常連の部活動で顧問をしていて、年間の休みは16日、月の平均残業時間は160時間でした。この状況においても、絶対に合格するという覚悟があったからこそ、振り絞って頑張りきれたと思っています。

① 試験の傾向をつかめ

まずは、試験の傾向を掴んで効率化を図ります。

公認心理師試験を開催している【日本心理研修センター】のホームページには、過去の問題と回答が公開されています。PDFをダウンロードして、解いてみてください。

問題を解いたあとは、すぐに答え合わせをしてください。解説はネットで【公認心理師試験 問○○】など検索すればヒットします。まとまった解説が欲しい場合は↓のような本もあります。

僕は、2日で過去問を解いて、3日で解説を勉強しました。つまり、1週間で1年ぶんの過去問をやり切る形です。ちなみに僕は3年ぶんの過去問をそれぞれ2周しました。1週目が100点だったら2週目は150点は取れるよう解説を勉強しました。

この時点で公認心理師試験の傾向が分かってきます。例えば、介護領域では認知症に関する事例問題が出るとか児童福祉領域では少年法に関する事例問題が出るとかです。事例問題は、配点が高いので必ず抑えてください。

事例問題で正解するコツは【現任者講習会テキスト】を読むことです。この理由は、現任者講習会では『公認心理師とはこうあってほしい』という公認心理師の指針が示されているからです。

例えば、学校のスクールカウンセラー(公認心理師)が児童に発達障害の傾向を見たとしても、解答には順序があって、①組織的な動き、②多面的なアセスメント、③カウンセリングの実施、④フィードバック、といった流れがあります。

選択肢に『自閉症スペクトラムが疑われるので、AQ(自閉症スペクトラムのスクリーニング検査)を実施する』とあっても、これが正解とは限らないのです。

問題文をよく読んで、【優先されるもの】とあれば、『担任や授業担当の教員に児童の様子を聞く』などが正解になります。こういった意味で試験の傾向を掴んでいきましょう。事例問題については、この傾向を掴むことで、7割は正解できるようになると思います。

② 幅広く学べ

公認心理師は、臨床心理学のイメージが強いかもしれませんが、社会心理学、学習心理学、発達心理学、障害心理学、神経心理学など、心理学に関する幅広い役割を持っています。

それぞれの分野における法律や関連施設の役割、心理療法、障害や疾病など、なかなか知ることのできない部分まで出題されます。

範囲が広いから大変と思うかもしれませんが、深さはそれほどです。たまに難しい問題もありますが、8割は知識があれば解ける問題です。僕自身、専門は学校臨床と教育心理学ですので、医療や介護、福祉の分野については、分からない問題も多かったです。

とはいえ、得意な分野でしっかり得点しておけば、苦手な分野を広く勉強しておくだけで合格ラインに到達することができます。

参考書としては、網羅的に書かれたものを2冊ほど買って読み込んでください。2冊ともに書かれている内容は要チェックです。1日10ページをじっくり読めば1ヶ月で300ページです。コツコツが正義。忘れそうでも1回最後まで読んでみる。自信がなければ、2周してください。

ちなみに僕は、3冊を1周ずつしました。約3ヶ月かかっています。新しい本のほうが新鮮で読み進めやすかったのもあり、慣れた頃には1日20ページは読んでいました。

③ 深く学べ

僕は大学院で学校臨床を学んでいたこともあり、論文等も読み慣れています。有名な概念や理論については知っている自信があったのですが、公認心理師試験では『この人は誰だ』という名前が出てきたりもしました。

こううい問題は、あとで正答率を調べると受験者の多くが正答できていないことがわかります。つまり、得点しづらい問題があるのです。このような問題を捨てろとは言いませんが、効率化を考えるのであれば、まずは有名どころを深く抑えていくことが重要です。

例えば、社会的絆理論です。社会的絆理論は、Hirschi(1969)によって提唱された理論です。社会的絆理論は、個人が社会に繋ぎ止められている4つの社会的絆が途切れたとき、もしくは弱まったときに非行が起こるとした理論です。

この4つの絆について説明できるようになってください。また、非行理論(犯罪心理学における理論)には、漂流理論文化葛藤理論などがあり、こうした関連する理論については、選択肢に並べられたり、理論の内容まで問われることが多いです。

深く学ぶためには、論文を読むことをおすすめします。例えば、【GoogleScolar】という論文検索エンジンで『漂流理論』と検索すれば、PDFで論文をダウンロードすることができます。

論文には、問題と目的のところで理論についての説明が書かれています。加えて、関連する理論についても触れられることが多いです。論文を読むだけで、似た理論の違いが分かり、理論の内容についても深く理解することができます。

広く網羅したあとは、概念や理論をより深く学んでください。すると『これ知ってるはずなのに選択肢が消せない』ということが無くなっていきます。

試験の直前で焦らない

範囲が広いので、一夜漬けは通用しません。ノートを見ても目に入る情報量では理解に及びません。試験の直前は、しっかり頭を休めて、体調管理をしてください。

僕は、ここまでの学習で合格できる自信があったので、安心を求めて、YouTubeで動画を流して聴いていました。余裕を持ってホテルに前泊し、ホテルからの道順を調べ、美味しいものを食べ、リラックスして臨みました。

試験中に感じたのは、1時間という感覚が身についていたおかげで、試験時間を余らせて全ての問題に解答できたと思います。あとは【絶対に合格する】という覚悟、【この問題は難しい】から気にしない、こういった心構えができていたことも背中を押してくれたと思います。

さいごに

公認心理師試験に合格するために、1点をしっかり拾うこと、事例問題は確実に得点することが大切です。網羅的に勉強し尽くして、あと何を勉強したらいいだろうと思えるところまで、勉強してください。その次は、論文で深めていきましょう。