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Matza,D.の漂流理論(ドリフト理論)【公認心理師試験対策】第3回:問141

2021年3月20日

漂流理論

漂流理論(Drift Theory)は、Matza,Dによって提唱された理論です。漂流理論とは、非行少年は非行を一貫して連続的に行うのではなく、根本的には合法的文化を尊重する心を持つ一方で、選択的に非行を行うとした理論です。

Matza,D.は、社会心理学において非行研究が実証主義であることに反論した形になります。実証主義の非行研究というのは、非行の原因や根拠を追求する研究です。

それに対して、Matza,D.は、原因や根拠がその者を非行者として位置づけるとし、非行少年は自己統制感を欠いた場合に非行を選択しているとしました。つまり、社会の在り方によって非行少年が現れると考えたわけです。

Matza,D.は、非行少年がそのまま成人して犯罪者になるとは限らず、非行少年は環境や文化や法などの影響を受け、社会の中で漂っている存在であるため、原因や根拠を追求するだけでは、非行少年を理解するのは難しく、非行の原因と根拠を探り、法をつくり規制しても少年非行は起こりうるだろうと考えました。

固い決定論(hard determinism)

Matza,D.は、原因や根拠が非行少年を結論づけることは「固い決定論」であると主張し、原因や根拠を減退させることで、一定数の非行を減らすことができるとしながらも、その順序を否定したわけです。

柔らかい決定論(soft determinism)

「柔らかい決定論」は、少年の漂流を受け止め、原因や根拠との相互の関係を常に見直す必要があるとした主張です。

「柔らかい決定論」は、①非行と法制度との相互関係、②固い決定論の緩和、③非行少年と一般少年の同質としての理解、を軸とした非行研究への批判です。