RBMT(リバーミード行動記憶検査)【公認心理師試験対策】
RBMTとは
RBMT(The Rivermead Behavioral Memory Test;リバーミード行動記憶検査)とは、ケンブリッジ大学のWillsonB.A.博士らよって作成された心理検査で、主に高次機能障害の発見やリハビリテーションの効果を測定するために用いられます。
適応年齢は、成人以上とされていますが、高次機能障害は高齢者に多いです。若い人では、脳損傷や脳梗塞などによる高次機能障害があります。所要時間は約30分ほどです。
記憶に障害がある方の支援として用いられることが多く、精神科医、臨床心理士、公認心理師、作業療法士、言語聴覚士などが使用します。多くの施設で使用されていることから、公認心理師試験でも出題される可能性が高いです。4種類の並行検査があるため、練習効果を排除できるのも特徴の一つです。
尺度の構成としては、①姓名、②持ち物、③約束、④絵、⑤物語、⑥顔写真、⑦道順、⑧用件、⑨見当識と日付、で構成されています。
結果は、標準プロフィール得点を算出し、表にします。その際、9点以下は重度、16点以下は中度、21点以下は軽度とされています。
■高次機能障害を理解してもらえると、イメージしやすいと思います。
公認心理師試験対策
公認心理師試験では、「RBMT」と表記され、一見でどんな検査かわかりにくいために他の心理検査と並んで選択肢に出題されることが予想できます。また、高次機能障害や脳血管性認知症との関連で事例問題に出題される可能性も十分にあります。
確認問題
会社員A(45歳男性)は、階段で足を踏み外し、頭部を強打したあと病院で検査を受けた。脳に出血があるため、手術を受け、入院することになった。妻のBが御見舞に訪れた際、Aと会話が成り立たないことや場所や日時を答えられなかったことについて疑問を持ち、院内の公認心理師に相談した。なお、RBMTでは22点であった。次の問に適したものを2つ選びなさい。
- ①後頭葉に脳損傷があると考えられる。
- ②中度の高次機能障害である。
- ③見当識障害がみられる。
- ④前頭葉に脳損傷があると考えられる。