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【大人の場面緘黙症】不安を乗り越える方法は『開拓』です。【認知行動療法】

2020年12月27日

こんにちは。中津です。

今回は、場面緘黙症の大人の方へ向けて、「不安を乗り越える方法は『開拓』です。」というテーマでお話したいと思います。少々、難しい内容になってしまいましたが、ぜひ最後まで読んでいただけると幸いです。

場面緘黙症とは

場面緘黙症で大人になっても声が出せない、もしくは自分から声をかけられないという方がいます。場面緘黙症は話すことに対する不安や恐怖があって、特定の場所で声が出せないというものです。

精神医学においては、脳の扁桃体という不安感情を司る部分が過剰に反応することで、脳が言動にブレーキをかけるという説が有力で、投薬療法では精神安定系の薬が投与されることがあります。

しかしながら、投薬療法では根本的な解決にはならない場合が多いため、臨床心理学において、不安を軽減するアプローチが有効であると言われています。

日本の臨床心理学においては、幼い子に対しては治療に対する理解力に限界があることと、家庭の支援体制を強化するために、遊戯療法や心理教育をベースにしていることが多いです。

幼児期と児童期は、家庭や幼稚園、学校との連携のもと、継続的な支援が重要になります。これは、場面緘黙症児が、場面緘黙症を原因とする精神疾患やイジメ被害、不登校、自尊心の低さと関連するからです。

つまり、理解力がなく、治療効果が期待できない場合は、第一に安全を確保することが重要であるということです。

個人的な意見ですが、治療の効果が期待できるのは、小学校の3年生頃からだと思っています。これは、3年生よりも幼いと理解力が低いからです。

臨床心理学のアプローチとして、段階的暴露療法やSSTと呼ばれる方法で、言語能力を高めたり、不安場面に慣れていくことで、不安を軽減させようとします。この内容に対する理解、自己の生き方や感情への理解が必要で、簡単ではないからです。

大人の場面緘黙症

高校生頃になると、自分への理解が進み、社会に出ることに対する不安も出てきて、治療への動機が強くなります。

大人になると自然に改善するという話もありますが、これは当人の努力があった上での話だと思っています。これまで場面緘黙症を改善させて、普通に話せるようになった大人な方と出会ってきましたが、どの方も小学校〜大学生まで苦労を重ねてきています。

そして、高校生頃から「友達を作りたい」や「将来が不安」という動機が強まり、治療や自己改善に力を入れるようになっています。

また、大人にもなると、基本的なコミュニケーション能力はSNSやLINE、メールを使用したり、他者の振る舞いを見て学ぶなどして、十分に身についています。

SSTで学ぶとしたら、自己紹介のコツ、役所での手続きの手順、店の予約の手順、仕事上でのやりとり、面接試験のコツなど、社会で生きていく上で、知っているだけで不安が軽減できそうなことを学ぶだけです。

とはいえ、大人でも声が全く出なくなる方もいます。この場合は、早いうちにカウンセリングを受けて治療に専念してください。努力不足とは言いません。おそらく他の要因があります。

例えば、知的障害や強いトラウマ体験などです。日常の話す練習だけでは改善が見込めない可能性があります。場面緘黙症の原因が特殊な場合もあります。ぜひ一度、相談されてください。

開拓しましょう!

大人の場面緘黙症で、ある程度のコミュニケーション能力を持つ方は、話せる人や場所がそれなりにあると思います。その場合は、『開拓』を意識してください。

つまり、話せる人や場所をどんどん広げていこうということです。既に話せる人に協力してもらい、色んな人や場所で試してみてください。多少、不安があっても、練習だと思えば、心の負担は軽減されます。

自分の避けたいものに対峙するわけですから、それなりに準備と覚悟をしていってください。例えば、相手の趣味を聞いておいて、話題に入りやすくしておくとか質問されそうなことを予想しておくとかです。

絵を描くと分かりやすいです。自分を中心に周りに円を描いていってください。近い円の中にいる人は、話しやすい人で、遠くの円の中にいる人は、話しにくいけど話せる人、円の外は話せない人です。このように位置づけをしてみてください。すると、貴方が苦手とする人の共通点が見えてきます。

この円を広げていくことを『開拓』としましょう。開拓には、時間がかかります。共通点をカテゴリー化できない人もいます。話す必要のない人もいます(トラウマの原因になった暴力家族など)。そのあたりも、どこか遠くに描いてみるのもいいでしょう。

このように自分の苦手な部分をよく理解しながら、練習をしていくことで、低負荷で改善に取り組むことができます。ぜひ、試してみてください。この絵は、どんどん更新して、自分に近い円の中に、人を入れていきましょう。ただし、全員は無理です。誰しも苦手な人はいますし、接したくない人もいます。

最後に

いかがでしたでしょうか。今回は、『開拓』という僕が作成したワークをご紹介しました。何かしらの参考になれば幸いです。

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■12/20にコロナの感染者数の多い名古屋に公認心理師試験を受けに行きまして、今は5日後のクリスマスです。念のために自主隔離中です。合理的なクリボッチです……。