Gottfredson & Hirschiの自己統制の概念(Self-control)【公認心理師試験対策】

2021年3月20日

自己統制(セルフコントロール)

自己統制(セルフコントロール)とは、ゴットフレッドソンとハーシー(Gottfredson,M.R. & Hirschi,T.)が著書『犯罪の基礎理論(A General Theory of Crime)』の中で提唱した概念です。

ゴットフレッドソンとハーシーは、全ての犯罪に関する要因として、「自己統制の低さ」をあげています。他の要因として、「犯罪の機会」や「犯罪の動機」などがありますが、これらは自己統制力によって統制可能だとする理論です。

自己統制の低い者は、衝動的に行動してしまうために間違いを起こすことが多いとし、自己統制の高い者は、長期的な目標志向ができ、適応的な生活を送りやすいともしています。

例えば、飲酒運転と自己統制の低さを検討した研究(Keaneら,1993)があります。その他、学校におけるカンニング、無断欠席や飲酒、ギャンブル、いじめなど、多くの実証研究が行われています。また、自己統制の低さは犯罪被害との関連もあるとされています。

これらは、自己統制の低さから犯罪に誘われた際に、同調してしまうなどの影響があると示唆されています。

その後、『自己統制』という概念は、犯罪心理学の枠を越えて、様々な領域で「自己統制感」や「自己統制力」などとして定義が再考されながら、使用されています。

日本において、注目されているのは、刑務所や少年院、保護観察所などで行われる矯正教育の中で『自己統制力を高める』という目的で、その方法や支援について研究されています。

自己統制力を高めることで、薬物依存症や性犯罪などの再発防止を図っています。世界的に多くの研究で有効性が示され、多くは認知行動療法的なアプローチで施されています。

日本の少年犯罪は、衝動性による犯行が多いことからも、自己統制力を高めて、踏みとどまることができるように支援する必要があります。