【公認心理師試験対策】明るさと色の知覚

2021年3月6日

感覚には、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚があり、「5感」と言われています。他にも痛覚や皮膚感覚、平衡感覚、運動感覚などもあります。今回、公認心理師試験でも出題される視覚について勉強しましょう。明るさ色を捉える上で、順応や脳との関係を知っておく必要があります。

目の仕組み

目は視覚情報を得る感覚受容器です。眼球には網膜といわれる膜状の組織があります。光が瞳から入ると、その光が網膜に映し出され、神経細胞が反応、信号が脳に送られ、視覚が成立します。

明るさの知覚

網膜には、桿体細胞錐体細胞があります。この細胞が光を受容しています。桿体細胞は、暗い場所で活発に機能し、中心窩(ちゅうしんか)を除く、眼底部分に存在しています。錐体細胞は、明るい場所で活発に機能し、中心窩に密集しています。

日常的に電気をつけたり、トンネルに入ったりしますよね。このように、暗い場所から明るい場所に移動したり、明るい場所から暗い場所に移動したりする際に、桿体細胞と錐体細胞が互いに機能しあうことで、我々の眼は、明るさに順応することができます。

明るい場所から暗い場所に行き、目が慣れることを暗順応といいます。逆に、暗い場所から明るい場所に行き、目が慣れることを明順応といいます。

色の知覚

色の知覚については、先程の錐体細胞が色彩を知覚しています。ヤング=ヘルムホルツの三色説、へリングの色覚説、を憶えておいてください。

ヤング=ヘルムホルツの三色説では、視神経が対応するのは、赤、青、緑の3色だけで、それぞれの反応の程度が変わることで、様々な色が知覚されるのだと仮定されました。

へリングの色覚説では、黒↔白、赤↔緑、黃↔青のような反対色があり、網膜にこれらを対応させる化学物質があるのではないかとされました。

色の知覚に関する刺激は光です。この刺激のことを基本色刺激ともいいます。光には波長があり、色によって波長の範囲が異なります。網膜は、この光の波長を受容し、色として認識、判別しているのです。

赤、緑、青を混ぜて他の色をつくる方法を加法混色といいます。また、黃、シアン、マゼンタを混ぜて色をつくる方法を減法混色といいます。