広場恐怖症【公認心理師試験対策】

2021年3月20日

広場恐怖症

広場恐怖症(Agoraphobia)は、不安障害の1つで公共交通機関や広い場所、人の多い場所などで不安や恐怖を感じ、その場にいることやその場での行動を避けたり、パニックが起こったりして、社会生活に支障が出る状態を指します。

広場恐怖症の人の約30〜50%はパニック障害を併有していて、僅かながら女性に多いとされています。引きこもりや不登校、他の精神疾患に発展することもあることから早期の治療と支援が重要になります。

診断基準

引用:DSM−5 精神疾患の分類と診断の手引

A.以下の5つの状況のうち2つ(またはそれ以上)について著名な恐怖または不安がある。

  1. 公共交通機関の利用
  2. 広い場所にいること
  3. 囲まれた場所にいること
  4. 列に並ぶまたは群衆の中にいること
  5. 家の外に1人でいること

B.パニック様の症状や、その他耐えられない、または当惑するような症状が起きたときに、脱出は困難で、援助が得られないかもしれないと考え、これらの状況を恐怖し、回避する。

C.広場恐怖症の状況は、ほとんどいつも恐怖や不安を誘発する。

D.広場恐怖症の状況は、積極的に避けられ、仲間の存在を必要とし、強い恐怖または不安を伴って耐えられている。

E.その恐怖または不安は、広場恐怖症の状況によってもたらされる現実的な危険やその社会文化的背景に釣り合わない。

F.その恐怖、不安、または回避は、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こす。

H.他の医学的疾患が存在する場合には、恐怖、不安、または回避が明らかに過剰である。

I.その恐怖、不安、または回避は、他の精神疾患の症状ではうまく説明できない。例えば、症状は、「限局性恐怖症、状況」に限定されない、(社交不安症の場合のように)社交的状況のみに関連するものではない、(脅迫症の場合のように)強迫観念、(醜形恐怖症のように)想像上の身体的外見の欠陥や欠点、(心的外傷後ストレス障害の場合のように)外傷的な出来事を想起させるもの、(分離不安症の場合のように)分離の恐怖だけに関連するものではない。

治療と支援

治療には、主に心理療法が用いられます。心理療法では、認知行動療法によって不安場面に対する耐性をつけたり、対処方法を身に着けたりするなど、訓練を通して徐々に状態を改善していきます。

また、ときにSSRIなどの抗うつ薬が用いられます。投薬療法は、心理療法の初期に不安が高まる場合、一時的に用いられることが多いようです。