広場恐怖症【公認心理師試験対策】

2021年9月26日

広場恐怖症

広場恐怖症(Agoraphobia)は、不安障害の1つで公共交通機関や広い場所、人の多い場所などで不安や恐怖を感じ、その場にいることやその場での行動を避けたり、パニックが起こったりして、社会生活に支障が出る状態を指します。

広場恐怖症の人の約30〜50%はパニック障害を併有していて、僅かながら女性に多いとされています。引きこもりや不登校、他の精神疾患に発展することもあることから早期の治療と支援が重要になります。

主な症状

以下の5つの状況のうち2つ(またはそれ以上)について著名な恐怖または不安があり、実際に想定される不安とは不釣り合いである。また、こうした場面において過剰な回避行動をとる。

  1. 公共交通機関の利用
  2. 広い場所にいること
  3. 囲まれた場所にいること
  4. 列に並ぶまたは群衆の中にいること
  5. 家の外に1人でいること

治療と支援

治療には、主に心理療法が用いられます。心理療法では、認知行動療法によって不安場面に対する耐性をつけたり、対処方法を身に着けたりするなど、訓練を通して徐々に状態を改善していきます。

また、ときにSSRIなどの抗うつ薬が用いられます。投薬療法は、心理療法の初期に不安が高まる場合、一時的に用いられることが多いようです。