「将来が不安!目標がわからない」不登校の高校生に本気で伝えたいこと

2021年12月12日

僕は、大学院で臨床心理学を学び、高校教員も経験しています。この立場から、不登校の高校生に向けて、本気で伝えたいことを記事にしました。僕は、自分自身に不登校の経験はありません。でも、高校生の時は苦しくて、学校を辞めたい、消えたい、と思っていました。教員になったのも、そういう子どもたちを応援したいと思ったからです。実際、教員の時に不登校になった子、学校にいけなくなって通信制に編入した子がいました。

不登校の高校生に本気で伝えたいこと

不登校の原因は様々ですが、とても苦しい状況にいることと思います。将来の夢がなくて無気力、人間関係が上手くいかなかった、親との関係が上手くいっていない、イジメに遭った、この他にも沢山の悩みがあることでしょう。

不登校になったばかりの時は、将来のことに目を向ける余裕はありませんよね。ゲームやYouTubeで空いた時間を埋めたり、悶々と自分の過去を振り返ったり、周りから見たら、「甘えだろ」と言われてしまうこともあり、板挟みで苦しい状態だと思います。

僕は、説教をしたいわけではありません。ただ一つ。人生を諦めてほしくないのです。高校生にもなると、自分の意思がしっかり持てるようになると思います。もう取り戻すことができない過去があり、勉強もしてこなくて、焦りがあるのは分かります。

でも、学校の勉強が全てではありません。

生き方は、人それぞれです。自分の叶えたい夢を追い続けることが幸せと感じる人も居れば、そこまでの野望はなくて、ただ普通に仕事をして、普通に結婚して、家族で普通に暮らせたら、それが幸せという人もいます。

こう聞いても、心の中では、葛藤があると思います。今から頑張ったところで間に合うのか、上手くいくのか、そういった心配があったり、そもそも幸せが分からなかったり、そういう状況だから、前を向けないのだと思います。

皆さんとは状況が違いますが、僕は夢を追うタイプの人間です。心の支援ができる教員になりたいと思い始めてから、酷く泥臭い努力を重ねてきました。このように、何かしらの目標があれば、色々なことを犠牲にしながらも幸せに生きることができます。

全ての人は幸せになりたいと思っています。

中には、絶望し、「消えたい」という子もいると思います。でも、絶望しているということは、望みがあったということです。何となく今が幸せじゃないことで、自分が持っていた目標や望みにフタをしてしまっているのです。

心理学の研究でも、「不安は希望の裏返しである」と言われています。これは、絶望でも同じです。「絶望感は希望があるからこそ生まれる感情」なのです。つまり、貴方は希望から目を背けている状態なのです。

諦めないで生きてほしい

何でもいいと思います。自分の好きなこと、楽しいこと、続けられそうなこと、何でもいいです。とにかく生きてほしいです。苦しい場所から離れて、ダメージは残っているかもしれませんが、もう貴方は自由です。先が見えない人は、とりあえず社会経験をしましょう。アルバイトや自営業の親の手伝いなどです。とにかく働いてみてください。

高校を辞めてもいいと思います。アルバイトから社員になる人もいます。親からスキルを学んで、独立する人もいます。難しい道ではありますが、たとえ中卒でも不可能ではありません。しかしながら、中卒では不利が続きます。例えば、会社が倒産した場合、再就職が難しくなります。

こうしたリスクを軽減するには、高校卒業程度認定試験に合格して、専門学校に行くという選択肢があります。この高卒認定試験を突破すると、この時点では高卒にはなりませんが、大学や専門学校などを受験できるようになります。アルバイトをしながら勉強することもできるでしょう。

個人的には、通信制高校に通いながら、高卒認定試験に合格して、専門学校に行き、資格を取りまくるのが、将来を生きる上で、比較的、苦労が少なく安定できる方法だと思います。

なぜ社会経験をすると良いかというと、先が見えるからです。案外、幸せに生きれるなと思うこともあれば、社会の理不尽を感じることもあります。そうなってくると、「力をつけたい」と思う時がきます。組織に所属するのが嫌だったら自分で店を作ったり、ブログやYouTubeで稼ぐこともできます。

試行錯誤で色々とやってみると、子どものときには見えなかった新しい夢や目標ができます。僕の場合、子どもの時は「学校の先生になりたい」と思っていました。大学生くらいになると、「心の支援ができる学校の先生になりたい」と明確な目標になってきました。

しかし、学校にいると自分の本当にやりたいことが、ほとんどできなかったので、今は、教員を退職して、不登校の子どもが通うフリースクールを始めました。たぶん、安定だけを求めるのであれば、教員を続けたり、転職するのが正解なのですが、僕は夢を追うタイプなので、この今に至っています。

本気で考えてほしいこと

学校での勉強ができなかったとはいえ、真面目に社会で頑張っていこうとすれば、贅沢はできなくても、それなりに幸せに生きていけるはずです。何なら学校に通っている人よりも、できる人間になってやろうとか、幸せに生きてやろうとか、そういう思いは大切です。どこかで追いつき追い越せばいいので、長期的な計画を立てましょう。例えば、25歳までに追い越すと決めて、専門学校に行く、通信で資格を取ってスキルアップする、アルバイトで社員を目指す、などです。

何度も言いますが、一番良いのは通信制で学び直すことです。遠回りのようで近道です。通信制に通いながら、何かをするという感覚で、追いつくことを考えてください。不登校だったからと言っても、社会に出ると、手加減はしてもらえません。皆がそれぞれ生きることに必死だからです。でも、まだ諦めるのは早すぎます。25歳まで頑張ってください。必ず人生は変えられます。

僕自身も今まで良い人生とは言えませんから、ぜひ一緒に頑張りましょう。ちなみに僕の今の目標は、フリースクールでしっかり生活をできるようにして、規模を大きくできたらいいなと思っています。僕も今は、収入がほとんどない状態なので、たぶん皆さんよりも追い詰められています。でも、夢を諦めようとは思いません。色々な方法で足掻いてみるつもりです。だから、皆さんも負けないでください。

全力で応援しています。

不登校,臨床心理学

Posted by Cozy