【小学生の不登校】再登校を目指す際のおすすめの対応
今回は、小学生の子どもが不登校になって、「どうすればいいかわからない」という保護者の方に読んでほしい記事を書きました。この記事を読むことで、不登校の解決に繋がります。
信頼性の確保として、僕は大学院で学校臨床心理学を専攻し、不登校支援の勉強をしてきました。その立場から記事を書かせていただきます。
再登校を目指す際の対応
まず、不登校の対応は再登校だけじゃないことを理解してください。僕がおすすめする他の対応は、「適応指導教室」と「フリースクール」です。詳しくは、【小学生の不登校へのおすすめの対応】を読んでください。
再登校への障壁
さて、本題ですが、今回は「再登校」を目指していきます。ただし、上記の記事でもお話したとおり、「いじめ」や「喧嘩」などの人間関係の問題が不登校の原因になっている場合、会いたくない人が学校にいるわけですので、再登校は難しくなります。
また、社交不安障害やパニック障害のような生活に支障が出ているレベルの障壁がある場合は、再登校を目指すよりも、まずは適切な支援を受けて、再登校が可能かどうかを医師との相談のもと検討することをおすすめします。
再登校へのおすすめの対応
さて、小学校のシステムを踏まえながら対応を紹介します。まず、小学校では保健室登校や相談室登校を頭に置いておきましょう。
再登校というと、また以前のように教室に入って皆と一緒に授業を受けることをイメージされることと思いますが、不登校の原因がどんなものであろうと、心に疲労感がある状態で、いきなり以前のように学級に入ることは難しいです。
つまり、まずは保健室登校や相談室登校をしながら、子ども本人が学級に入れるときだけ、学級に入って授業を受けるという形をとります。子どもにとって、疲れたときにベッドで横になれたり、養護教諭や支援員の方に話を聴いてもらえるという環境は、本当に心強いものです。
このように段階的に再登校を考えると、子どもも自分のペースで考える余裕ができて、学校にいることで、仲の良い友達や先生が声をかけてくれたり、学校行事などの際に一緒に活動することができれば、良い登校刺激になります。
この対応方法を知って、納得できて、喜ばれる保護者の方は多いと思います。しかしながら、注意点もあるので、それも考慮しておきましょう。
保健室登校や相談室登校の注意点
受け入れられない場合もある
小学校に限らず、学校という機関は、全体の子どもの数に応じて、教員の配置数が決定されます。小学校は、中学校や高等学校に比べて、教職員の数が少ないです。もし、保健室登校がしたいと申し出ても、保健室の先生が業務上の余裕がない場合は、受け入れることができないこともあります。
ですから、もし受け入れが難しいと言われた場合は、それで諦めずに他の方法を聞いてください。担任の先生に申し出た場合で、その先生が経験の浅い先生だと、外部の支援連携に詳しくないことが多いです。できれば、養護教諭やベテランの先生、教頭などに繋いでもらって、話をされるといいと思います。
養護教諭といえど支援の専門家ではない
あくまで僕の感覚ですが、養護教諭は公衆衛生や保健の領域においては、まさしくプロなのですが、心理学的な支援のプロかと言われると、そうではないと感じます。勿論、心理学的な支援も上手な方も多いのは事実です。心から優しい先生が多いです。一方で、無理に登校刺激を与えてしまうような先生もいらっしゃいます。こればかりは、運になってしまいます。
もし、子どもが保健室にも行きづらいという状況になったときは、次の対応を考えざるを得ません。最初にお話した適応指導教室やフリースクールという選択肢です。詳しくは、上で貼ったリンクからご覧ください。
再登校し始めてからも支援を継続してください
再登校が上手くいって、教室に入れたとしましょう。まだ安心するのは早いです。不登校になった際の心のダメージや疲労感は、ホッとしたときに再び顔を覗かせます。
気分には波があります。ハイとローを行き来しているので、再登校できているときがたまたま調子の良い状態であることが考えられます。ですから、しばらくは保健室に行きやすい状況を確保してあげて、ちょっとしんどそうだったら、今日は休んでもいいよと逃げ道を用意してあげてください。
これをもうしばらく続けていって、どれでも普通に通うことができているときは、安心していいと思います。中学生や高校生の不登校は、悩みも大きく、再登校ができないことが多くなりますが、小学生の不登校は、心が未成熟ですから、親への甘えたい気持ちが出たり、些細な意地の張り合いで不登校になったりすることもあります。原因にもよりますが、比較的再登校に繋がりやすいので、転校などの選択を焦らず、まずは再登校を検討してみましょう。
最後に
小学生の不登校は、保護者の方からすると、「どうすればいいかわからない」ということが多く、焦って逆効果な声かけをしてしまったり、すぐに転校を決めたりしてしまったりします。保護者方の判断ですから、それが悪いとは言いませんが、まずは情報を集めましょう。一つの情報に基づいて行動するのではなく、いくつかの情報を得て、十分に検討した上で行動に移していきましょう。
今回はここまでです。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。