【保護者の方へ】小学生が不登校になったときの対応【おすすめ3パターン】

2021年2月9日

今回は、小学生のお子さんが不登校になった保護者の方に読んでほしい記事です。親として初めての経験で、どうすればいいかわからない。そんな悩みを抱える方へ、今回は3つのおすすめの対応をご紹介します。

①再登校を目指す

まず、一番に思いつく方法です。不登校になった時点で、かなり欠席が多くて、学校に通いづらい状況になっています。これが長期化するほど、再登校の可能性は低くなります。

また、「いじめ」や「喧嘩」などの人間関係上の問題が不登校の原因である場合、嫌な人が学校にいるわけですので、再登校には抵抗感があります。

ここで、大きなポイントとして、「保健室登校(相談室登校)」や「転校」を検討してみてください。

保健室登校(相談室登校)

公立小学校を管轄するのは市区町村の教育委員会です。そのため、各市区町村によって違いがありますが、保健室や相談室に通うことが認められることがあります。

まず、担任を通して学校に相談してください。その後、教育支援会議(会議の名称は学校によって異なる)などの会議にかけられ、対応が協議されます。その際に、注意してもらいたいのは、保健室や相談室の登校は、教員の人数に余裕がない場合が多く、断られることも多いということです。

とはいえ、ただ断られるだけではなく、他の方法を検討してもらえることが多いです。例えば、適応指導教室を紹介してもらえるなどです。適応指導教室については、このあとで説明します。

転校

転校する際は、必ず子どもの意志を確認するようにしてください。転校したあとで、やっぱり再登校を目指したいということは、難しいです。

また、転校を検討する際は、小学校の校区を調べてください。学校に問い合わせるといいです。居住地によっては、校区が重なっていることがあり、手続きがスムーズです。一方で、校区が近いということは、会いたくない人に、会ってしまう可能性も高いということです。とはいえ、居住地を変えてまで、転校するのは大変ですし、引っ越しにお金もかかります。できる限り、居住地を変えずに、通える場所を探されることをおすすめします。

②適応指導教室への入級

適応指導教室とは、市区町村が設置する公的な教育機関です。不登校の小中学生が通うことができます。教育支援センターという支援施設の中に設置されていることが多いです。

適応指導教室は、通っていた小学校に籍を残しながら、通うことができます。しかも、適応指導教室に通っていれば、それが出席扱いになります。小学生にとっては、出席扱いと言われても、あまりパッとしないと思いますが、中学生になると、成績が高校受験に影響しますから、重要なポイントです。

適応指導教室には、似た境遇の子どもがいます。ということは、同じような悩みを抱えた保護者がいます。送り迎えをしている保護者もいるので、ここで保護者のコミュニティができたりして、情報共有ができ、保護者としては心強い仲間がつくれます。

また、適応指導教室では、心理的な支援を得意とする学校教員や心理士が支援員を務めています。申し出れば、定期的な教育相談を受けることもでき、公的な支援機関だけあって、手厚い支援を受けることができます。

料金は無料で、活動は学校のように各教科を勉強するというよりかは、もっと大まかに「勉強の時間」「自由遊びの時間」「運動の時間」のようなかんじです。ある程度の時間の設定はありますが、ゆったり過ごして、自己肯定感を高めて、再登校や進学に繋げていくという目的があります。時にイベントをしたりして、遠足やバーベキュー、調理実習、ものづくりなど、楽しめる機会もあります。

【例】僕がボランティアしていた適応指導教室

適応指導教室を検討する上で、保護者が困るポイントは、通えるかどうかです。適応指導教室は、市区町村ごとの設置で、大きな市区町村でも小学生のように通える範囲にあるとは限りません。地方では、車で送り迎えをしないと通うことができないことも多く、仕事をしたい保護者にとっては、かなりネックになります。

そうなると、次の選択肢です。

③フリースクールへの入校

フリースクールは、NPO法人や個人経営で行われる不登校支援の事業です。つまり、小学校や適応指導教室のような公的な機関ではありません。

フリースクールの活動は、各フリースクールによって様々ですが、おおよそは適応指導教室に似ています。心の支援、学習支援、他の活動があります。

フリースクールは、月毎の料金が設定されていて、安くはありません。安いところでも、月35000円はかかると考えてください。本来、義務教育で受けられることを考えると、かなり高額のように感じますが、サービスの内容は、学習塾に週1で8000円〜10000円を払うことを考えると、長時間にわたり勉強を見てもらえて、心の支援や他の活動もあるので、支払う価値は十分にあります。

フリースクールでも、近年では出席扱いになるケースが増えてきています。所属する学校の校長が「保護者と学校で連携がとれること」「出席扱いに相当する活動があること」などを条件に判断します。小学生だけでなく、中学生や高校生も通うことができるフリースクールもあります。

どうしても、費用のことが頭にあると思うので、検討する順番としては、適応指導教室の次にフリースクールを検討することをおすすめします。

適応指導教室は、遠くて通えないけど、近くにフリースクールがあるという場合もあるので、とにかくフリースクールの場所を調べて検討してみてください。

フリースクールの料金が高い理由

最後に

ご家庭の考え方で、どこにも通わせずに小学校や中学校を卒業して、個人でお金を稼げるように育てようとする場合もありますが、個人的にはおすすめしません。

やはり、リスクが大きいです。今は、YouTubeやブログアフィリエイトなどで、学歴に関係なく働き出すことはできます。しかしながら、「売れる」には、それなりの実績や知識が必要になります。僕自身も副業でブログをやろうと思ったときがあって、頑張って記事を書いたのですが、ブログ関連の知識が凄く必要で、「稼ぐ」まではできませんでした。

記事の書き方として、僕の場合だと「教育」「開業」「不登校支援」「心理学」などの、これまで経験した上で学んできたことを記事にすると閲覧数は上がります。記事を読む側も信頼性のある記事を読もうとするため、それなりに経験があったほうがいいです。

中には、「不登校の経験」を記事にしたり、YouTubeのコンテンツとして、注目を集める方もいますが、本人がそれを仕事にしていいかというところで、他の選択肢が少ないというのは、大きなリスクだと思います。

僕は、今のご時世、社会性とかコミュニケーション能力とか、保護者が不安に思うことは、最悪、避け続けて生活することもできるので、まずはどうやって生きていくかを考える必要があると思います。

以上の意味で、どこかに属して、他者から刺激をもらうことは、凄く重要だと思います。可能な限りで構いませんから、上述のおすすめ3つの中で検討されるいいと思います。

今回は、ここまでです。今回は、小学生の保護者向けの記事でしたが、中学生・高校生版も記事にしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

臨床心理学

Posted by Cozy