【生きるとはどういうことか】不登校のあとを考える

こんにちは。フリースクールCOZYです。

今回は、不登校を選択した子どもたちに、僕なりに考える『生きるとはどういうことか』を伝えたいと思います。まず、『生きる』ことの意味づけは、人によって異なると思っています。人はそれぞれ何かしらの理想があって、「将来の夢を叶えたい(警察官になりたいなど)」「お金持ちになりたい」「素敵な人と結婚したい」「幸せな人生を過ごしたい」など、全く理想がないという人はいないと思います。どんなに欲のない人でも「普通に暮らしたい」くらいは思うことでしょう。

このように『生きる』=『理想』と捉える場合があります。しかしながら、人生が上手くいっていないと感じて、自尊心が著しく低い方は『生きる』=『最低限の生き方をする』と捉えている方もいます。『最低限の生き方をする』といっても、多くの人は、身体的・精神的・社会的に健康で、それなりに給料がもらえて、できれば結婚して、と意外に幸せな未来を思い描くものです。

今の時代だからかもしれませんが、結婚して、子どもができて、一軒家に住んで、という生活ができることは、個人的にはかなり幸せなのではないかと思っています。一方で、絶望の淵にいる方は、この幸せすら思い描くことができない場合があります。というのも、不登校になったきっかけや原因を探ると、非常にネガティブなものが背景にあり、『不登校』=『絶望』と感じている方が多いのです。そして、不登校の方は、そもそもの最低条件である身体的・精神的・社会的健康が害されていることが多いです。

『不登校』=『絶望』という考えを何とか打破したいものです。個人的には、不登校の経験があるからこそ、できることもあると思っています。自分は教員をしていたこともあって、不登校の経験があって、当時の心の状態を整理して、同じ境遇にある子どもたちを支えてくれるような人に、教員や児童相談員、スクールカウンセラーなどの仕事に就いてほしいと思っています。

学業を頑張って、大学に進学して、就職して、という一般的な流れによって、いわゆる大卒と呼ばれる人は、給料が良かったり採用されやすかったり、そういう社会的な評価が得られやすいのは確かです。学歴というものは、プロフィールの一部で、名前だけしか書かれていないプロフィールでは、相手は興味を示してくれません。最善は、不登校になったとしても、高卒認定を取り、大学や専門学校に行くことだと思います。進学せずに、アルバイトから正社員を目指したり、起業してしまうのもありなのですが、それが誰でも上手くいくかといわれると、やはりリスクはあります。最初は良かったとしても、コロナのように不況でリストラにあうなど、そのあとに困ることになります。その意味では、大学や専門学校に進学し、資格を取得したり、倒産しづらい会社に就職するのは、今後の安定に繋がります。それでも挑戦したいことがあれば、働きながらでも挑戦できると思います。そして、なる程度の能力が備わってから本格的に転職・独立・起業などすればいいと思います。

進学したいけど、不登校になって「自分だけでは勉強していけない」と感じるのであれば、塾に通うのが良いと思います。しかし、近くの塾に行くと「会いたくない人にも会ってしまうかも」という不安があるのであれば、勉強を中心的に見てくれるフリースクールに行くのも選択肢の一つになると思っています。とにかく、勉強のモチベーションが維持できるように、どこかに属するのは良いと思います。家庭教師でもいいです。高卒認定試験は、めちゃくちゃ難しいわけではありません。むしろ、通過点なので、その後の受験の準備に力を注いでください。専門学校に進学したい場合は、所属している学校に専門学校を紹介してもらって、受験するのがいいです。手続きなども教えてもらえます。そこまで支援してくれるフリースクールもありますが、情報の多さは学校が一番です。とりあえず、進学したい専門学校のホームページから資料請求をして、試験でどんな問題が出たか、面接でどんな質問をされるか、みたいなことは学校に行って、進路支援の先生に教えてもらいましょう。

以前、身体の不調で学校に行けない子がいました。その子は、勉強は真面目に頑張る子だったので、高卒認定試験を考えるように伝えました。僕自身も進学したいという専門学校を調べたのですが、一般入試の他に「高卒認定資格を持つ方の受験方法」が用意されていました。ホームページに詳細に記載されている場合もあれば、詳細は問い合わせてくださいと書かれているところもあります。要件としては、高卒認定試験を突破し、高校卒業程度の学力を有している者の受験を認めるという記載があります。

そして、その後のことも考えましょう。その子は、ある国家資格を取得したいという希望を持っていました。そこで、その国家資格が取得できる専門学校を調べました。結局のところ、そのための専門学校なので、資格自体は取得できて当然なんです。でも、少し不安に思ったのは、高卒認定で専門学校に進んだ場合も同様に取得できるのかということです。調べてみると、国家資格を作った団体(〇〇協会など)のホームページに記載がありました。専門学校で履修した単位(講義と実習)があれば、高卒か高卒認定かは問わないとのことでした。

以上のように、僕自身も99%大丈夫だろうと思いながらも、しっかり準備を進めました。あとで困らないように準備することは大切です。努力が無駄になりかねませんからね。

ここまで述べてきたように、不登校になったということは、とても悩ましいことで、本人の悲しみも理解できます。なのですが、なるべく早期に動き出して、次の準備に時間がかけられるに越したことはありません。とはいえ、心のダメージがありますから、無理をしてもいけません。また、自分の中では切り替えたつもりであっても、急に落ちていってしまったりすることもあります。その意味で、焦る気持ちを少し我慢して、まずはしっかり休んで、ゆったり過ごして、心のダメージを癒やしてください。自分だけでは辛いと感じるのであれば、専門家のカウンセリングを受けてください。きっと心のわだかまりが取れる時がくると思います。

次に進むタイミングとしては、『今ならいける』『よし、頑張れる』と思えるようになってからでいいんです。身体が重いと感じるときは、時期尚早です。前向きな発言がいつのまにか出るようになって、不登校になった原因やきっかけみたいなものが気にならなくなっていきます。その時がくるまでは、しっかり休みましょう。

最後に

不登校の支援を考える上で、考え方は様々で、学校に戻したほうがいいと考える方もいらっしゃいますし、正解はないと思っています。僕は、学校心理学が専門ですから、子どもの心のケアを大切にしています。これは、いくら上手に生きていく算段ができたとしても、心のダメージが癒えずに、悪化して生活できなくなったり、非行に走り犯罪に巻き込まれたり、自ら犯罪に手を染めたり、そういうことは避けたいからです。本人にとって、幸せに生きていくためには、生きる環境を整えるだけでなく、生きるモチベーションや希望を持つことも大切だと思います。この両方が揃って初めて『生きる幸せ』を意識することができるのだと思っています。

今日はここまでにします。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今後も不登校について、教育について、フリースクールとして自分ができることを考え、発信していきたいと思います。