Rasmussenのラダーモデル(SRKモデル)【公認心理師試験対策】
ラダーモデル(Ladder Model)
ラスムッセン(Rasmussen,J.)は、産業現場で行われる作業を、①スキルベース、②ルールベース、③知識ベース、の3つの認知プロセスに分類しています。これをラダーモデルもしくは頭文字をとったSRKモデルと言います。
①スキルベース(Skill Base)
スキルベースの仕事は、繰り返すことで身体に染み込むような熟練した仕事を指します。
例えば、匠や職人と呼ばれる方をイメージしてみてください。刀鍛冶は必ずしも素材と熱などを量的に把握しているわけではなく、素材と熱を見極めて叩く回数などを変えていますよね。
②ルールベース(Rule Base)
ルールベースの仕事は、規則や手順に従えば誰でも同じように行うことができる仕事を指します。
例えば、マニュアルがある仕事をイメージしてみてください。指定された場所に指定された部品を置き、ボタンを押くと機械が動いてくれるなどの作業がこれにあたります。
③知識ベース(Knowledge Base)
知識ベースの仕事は、作業に関する知識を使って問題を解決するような仕事を指します。
例えば、公認心理師や学校教員、医師や看護師などは、ほとんどの仕事が知識ベースであると言えます。専門的な知識があることが条件で、その知識を上手に使うことが求められます。
ヒューマンエラーとの関わり
ラダーモデルは、ヒューマンエラーのパターンを理解する上で有益なモデルだと言えます。
通常、スキルベースで行われる仕事は、ヒューマンエラーが続くと、マニュアル化され、ルールベースで行われるようになっていきます。それでも解決することが難しい場合は、専門的な知識を必要とする知識ベースで行われるようになります。
つまり、公認心理師や教員、医師や看護師などの専門性の高い仕事はスキルベースやルールベースでは、限界がある仕事と言うことができます。勿論、部分的にはスキルベースやルールベースで行われる仕事もありますが、人の人生や生命を扱う仕事としては、知識ベースで行われます。