事故物件(瑕疵物件)とは何か。見分け方を詳しくまとめてみた。【事故物件公示サイト『大島てる』】

2022年8月1日

こんにちは。僕は心理学を専門とする科学領域の人間ですが、ホラーには興味があります。事故物件というのは、霊的とかスピリチュアルとかではなくて、事実として人の感情が入り交じるものだと思っています。

ということで、僕の立場としては、あくまで事実として事故物件は避けたい。でも、心霊やスピリチュアルは信じていません。宗教も無信仰です。

前置きが長くなりましたが、事故物件を避けるために、事故物件公示サイト『大島てる』の代表「大島てる」氏が出演しているYoutubeなどを観て、『事故物件の見分け方』について、まとめてみたいと思います。

事故物件

事故物件は、賃貸アパートなどの普通の物件検索サイトでは備考欄などに『心理的瑕疵(かし)』と書かれていることが多いそうです。

■実際に、一般的な物件検索サイトを見ると、キーワードを入れる検索欄が設けられていないサイトが多く、ほとんどが「✔」を入れる形式になっています。そこで、Googleで「心理的瑕疵 物件サイト名」で検索すると、都市部では多く出てきました。試しに「○○市 心理的瑕疵 物件サイト名」で検索しましたが、地方であるためヒットしませんでした。(自分が個人的に知っている事故物件も載っていませんでした。)

『瑕疵』とは、「きず・欠陥、当事者が予期する状態や性質が欠けていること」を意味しています。

『大島てる:サイト』では、アパート、マンション、一軒家、店舗、事務所、ホテル、旅館などの売買や賃貸、宿泊に関わる物件を扱っています。

道路や池、湖、病院、寺院、公園などは、事実があったとしても扱わないとしています。(一般の人の投稿もあるため、公共の施設の駐車場やショッピングモール、電車の駅などにマークが残っている場合もあります。)

大島てるによると、事故物件は、①心理的瑕疵物件と②物理的瑕疵物件があると話しています。

①心理的瑕疵物件

心理的瑕疵物件は、自殺、火事、孤独死など住居人が心理的に不快感を抱く事実がある物件のことです。

事故物件というと、多くの方が心理的瑕疵物件をイメージするかと思います。『大島てる:サイト』では、代表や社員がニュースや報道をリサーチし、実際に足を運び、建物の写真や事件・事故の内容を把握するそうです。

『大島てる:サイト』は、関東関西の都市部を網羅していますが、他の地域はサイトを見た人が投稿できる形になっており、情報を得ています。

②物理的瑕疵物件

②物理的瑕疵物件は、建てつけが悪い、改善・修理できない傷や汚れがあるなどの機能性に関わる欠陥がある物件のことです。

物理的瑕疵物件は、通常の生活における劣化や傷、染みなど、改善・修理ができないものがほとんどです。

例えば、地震などの影響で窓の開きが悪い、何かをぶつけたのか窓枠の角が欠けているなどです。

しかしながら、物理的瑕疵物件には、心理的瑕疵を含む場合もあるそうです。例えば、自殺や殺人で血液が染みとなって残っていたり、自然死や孤独死で発見が遅れたために遺体の腐敗が進み、それが臭いや染みとして残るなどの場合があります。

事故物件の単位「テル」

大島てる氏によると、事故物件を数えるときは、同時多発的に事件や事故があった場合は、その死者の数を「○人」と数えますが、事故物件の数としては「1ヵ所」となります。

しかしながら、同じ物件で別の事件が起こったり、同じ物件だけど別日に事件が起こることもあります。これらを踏まえて、単位を設定する必要があるということで、大島てる氏は「○テル」と単位を用いています。

実際に、ある高層物件では、マンションやホテルなど使い方が変わりながらも、別々の事件が3回もありました。死者はそれぞれ一人ずつですが、同じ物件(部屋は異なる)ということで、『3テル』としてカウントされています。

瑕疵物件の清掃

事件や事故により人が亡くなった場合、警察や消防により遺体が運ばれます。そして、残った汚れは特殊清掃業という処理会社に依頼して、清掃されるそうです。

建物の管理会社には、特殊清掃を行う義務はないとしながらも、自身で清掃したり、一般の清掃業に依頼することはほとんどないそうです。

事故物件の復元

事故物件は、建物の管理者により復元されます。賃貸や建物の売買がある物件については、管理者が契約者が契約する前に告知する義務があるとされています。

しかしながら、買う人や借りる人は、瑕疵を避けたいため、入居者が決まらなくなります。管理者としては、何とか入居者を入れたいために、多くの場合は価格や賃料を下げます。

あくどい管理者は、瑕疵を告知せず、料金も下げずに入居者を募集することもあります。管理者としての告知義務は、瑕疵が生じた次の入居者に限るため、安く期限付きで貸し出し、その次は通常の料金に戻すことあるようです。

告知義務

大島てる氏によると、告知義務が初めて認められた2008年の裁判では、ある物件で若者の男性が自殺したことによる裁判でした。不動産の管理者は、その保護者を連帯保証人かつ相続人であるために訴えました。

管理者は、物件が自殺によって心理的瑕疵物件となり、借り手がいなくなるため、建物全体の管理費ぶんを永久に損害賠償をしなさいと自殺した方の保護者を訴えたわけです。

しかし、裁判では「自殺があった部屋以外の告知義務はない、次に借りる人に告知しなければならないが、またその次の人に対しては告知義務はない」と判決がくだりました。

この判例が業界に広まり、今の告知義務が浸透したわけです。しかしながら、文脈としては、この管理者が建物の永久の損害賠償を求め、裁判官は息子が自殺した保護者に大きすぎる負担がいかないように配慮した判決だったわけです。

こういう流れで「一人目は告知するが二人目は告知しない」という告知義務だけが、一人歩きして使用されています。

判例というものは裁判の強みになるわけで、これを告知されずに後の入居者が事実を知り、引越し費用などを請求されると管理者は裁判に勝てません。

家賃を下げること自体は、義務ではないのですが、やはり同じ値段であれば、他の物件を選ぶのが普通なので、管理者は告知して値段を下げて購入者・入居者を募ります。

大島てる氏によると、この手続きをしっかり踏んでくれる管理者は、良心的であるとしています。隠し通したりする管理者もいれば、逆に2人以上の入居者が間にいても何年かは告知するという管理者もいます。

なお、大島てる氏は、後日にこの事件の管理者からサイトの記載を削除するように求められたが、無視しています。大島てる氏は、事故物件はどのような判決があっても事故物件に変わりはないとして、こうした削除依頼は全て無視しています。

事故物件の見分け方

事故物件の見分け方は、Youtubeチャンネル『モノガタリ』の2019年8月に配信された動画の中で解説されています。その動画において、大島てる氏の解説をまとめると、

事故物件の見分け方は以下の7つです。

  • ①『大島てる』
  • ②建物の形の変化
  • ③建物の塗装の変化
  • ④不自然なリフォーム
  • ⑤建物の運用方法の変化
  • ⑥建物の名称の変化
  • ⑦部屋番号の変化
  • ⑧高層物件
  • ⑨築年数と家賃
  • ⑩道路の突き当たり

①『大島てる』

事故物件の見分け方は、まずは『大島てる:サイト』を見ることが重要です。事件事故の全てを把握しているわけではないですが、約20年前からのニュースや報道に公になった事故物件は、ほとんど記載されています。

②建物の形の変化

建物の形が変わるというのは、建物の一室が不自然に閉じられていたり、一階部分が駐車場に変わったり、人が住んでいないのに、なぜか入居者を募集していないなどがあります。

③建物の塗装の変化

塗装が塗り替えられているというのは、周囲に住む人たちの噂で「○○町の青いアパートで事件があったらしい」となることが多いため、その印象を回避するために色を塗り替えることがあるそうです。

ただし、色を塗り替えるのは、かなりの費用がかかるそうで、目立っていた屋根だけ、扉だけなど不自然な塗り替え方になることもあるそうです。

④不自然なリフォーム

部屋の中でいえば、事件事故が起こった付近のみが綺麗にリフォームされていたり、畳やフローリングだけが綺麗に変えられていたりすることもあります。

例えば、首吊り自殺が起こりやすいヒモを吊るせるような場所、自傷による自殺や殺人に利用されやすい風呂場などが考えられます。

⑤建物の運用方法の変化

マンションが改装されてビジネスホテルやラブホテルのように使われたりするケースもあります。日本語が読めない海外の方が利用できるホテルになるケースもあります。

東京ではオリンピックがあるので、海外の方の宿泊が増えることを狙っているわけです。また、観光地はこのパターンが多いとされています。

⑥建物の名称の変化

「○○ハイツ」や「マンション□□」のような名称が変わるケースがあります。(病院はサイトに記載されていませんが、看護師が患者を故意に死亡させた病院では、閉鎖後、名前が変わって再び運用されています。)

⑦部屋番号の変化

上述のように、事故物件となった建物がビジネスホテルやラブホテルのように使われることがあります。これに加えて、部屋番号についても注意をするべきです。

例えば、501号室で事件があった場合、501号室と502号室を結合し、スイートルームなどの部屋名に変えるなどされることもあるようです。

こうした部屋番号が不自然に変えられた場合は、マンションやアパートでも見られます。これまで住居として使われていたのが、事務所やレンタルオフィスのように使われることもあります。

近くに住んでいて、事件の情報がある人は事故物件であることを知っていますが、遠くから移住する人にとっては分からないわけです。特に田舎や海外から移住される方は気をつけてください。海外では宗教の関係か事故物件でも綺麗にリフォームされていたら平気だという方が多いそうです。

⑧高層物件

事故物件の特徴としては、高い建物は自殺が多いそうです。高層マンションの飛び降りや居住者のトラブルが多いことに加えて、全くの他者が自殺するために立ち入ることもあるようです。

また、高層ビルでの自殺は、下が駐車場だったり、他の階のバルコニーだったりします。上層階に住む人が自殺すると、他の部屋の人にとっても建物全体が事故物件になりますので、移り住む人が出てきます。

他殺の場合でも、隣人の騒音がうるさいとトラブルになり、刺殺に至ったケースもあれば、ストーカーが何らかの方法で玄関のセキュリティを突破して、建物内のエレベーターで犯行に及んだケースもあります。

⑨築年数と家賃

自殺の統計からすると、自殺は経済状況の厳しい方や40歳以降の方に多いです。つまり、築年数がそれなりにあり、家賃が低めの物件はリスクが高いということができます。

⑩道路の突き当たり

また、大きな道路に面している場所やT字路やクランク路の突き当たりで、自動車が突っ込み死者が出ることがあります。これは、立地を考えることで避けることができます。

自殺の衝動性

自殺の心理として、自殺は衝動的に起こることがあります。うつ病や統合失調症といった精神疾患がある場合、情緒的なコントロールが難しく、目の前に自殺に関することがあった場合に、それを利用して自殺に至ることがあるのです。

例えば、駅、鉄道(線路)、橋、河、などは自殺が多く、自殺の名所となってしまうことが多いです。また高層マンションも、これに含まれると考えて相違ないです。

結果的に飛び降りで自殺に至ったとしても、この人が高層マンションに住んでいなければ、生きていたかもしれません。事実として、『大島てる』でも高層マンションには印がついているところが多いです。(駅や橋、河などの場所は物件ではないので、印がついていません。)

物件の立地

火事が起こった際に、消防車が入りづらいようなところ、治安が悪いところなどは、注意が必要です。

いわゆる高級街は、開発されたばかりだったり、新しい土地に物件が建つことが多いこと、また治安がよく事件が少ないことから、事故物件も少ないということが言えます。また高齢者もお金があると、良い質の介護施設にも入りやすく、孤独死のリスクも小さくなります。

遺体遺棄による事故物件

東京都千代田区にある物件で、平成19年に殺人事件がありました。その遺体はグループにより転々と運ばれ、いくつかの物件を経て、千葉県の山奥に破棄されていました。

犯罪グループの仲間割れと思われる殺人事件で、その運ばれた物件は、全て事故物件として扱われています。稀なケースではありますが、殺害現場としての事故物件だけでなく、遺体が置かれてあったという事故物件ということになります。

事故現場に注意

事故物件は事故があった部屋に住む場合は、告知義務が発生します。しかし、建物の共用部分で事故が発生した場合は、告知義務は発生しません。例えば、階段で足を踏み外して亡くなってしまったり、エレベーターや玄関で殺人事件が起こったりするケースです。

また、自分が住む部屋ではなくて、上下左右の部屋で事故が起こっているケースもあります。『大島てる』を見ると、建物にマークがついているので、この点は判断することができます。

『大島てる』最初の事故物件

最初の事故物件は、火事だったそうです。恵比寿の建物で家事があり、次の日に歩いて調査したそうです。その後、サイトに情報をアップし、その当時はテキストのみの記載だったが、後日に写真を載せようと撮影に行くと、不自然な駐車場に変わっていたそうです。

この事件は、2005年の事件で、男性が友人の家に遊びに行き、友人宅のソファの上で喫煙したあと、朝方に就寝してしまい、火の消し方が甘かったのか、炎上しました。その結果、一階に居た男性は逃げられたものの、二階にいた友人は逃げ遅れ、亡くなったそうです。男性は、重過失失火と重過失致死の疑いで逮捕されています。

『大島てる』立ち上げのきっかけ

当時、大島てる氏は、不動産関連の仕事をしていました。ミニミニやエイブルのような仲介会社ではなく、個人で物件を買い、その運営をするといった仕事だったらしいです。

そこで、事故物件を掴みたくないと思い、『大島てる』を始めました。最初はニュースや報道を見ては、現地に足を運んで調査をしていましたが、一般の方が投稿をできるように機能を追加して、今の形に至ります。

もともとは、神奈川県と関西が中心となっていましたが、サイトの知名度が上がったことで、全国で投稿されるようになりました。現在では、日本人の居住が多い海外でも、投稿がみられます。

『大島てる』最恐の物件

大島てる氏があらゆる番組で「最も恐い物件は?」と聞かれた際に、答えている物件があります。その物件は、東京都内にある小さなビルです。

1階にテナントがあって、2階3階は住居になっています。屋上では自殺があり、3階に住む住居人が酒に酔い喧嘩をして、ビール瓶で頭を殴打され亡くなっています。また、1階に住んでいた大家が2階に住む住人に殺害され、その2階の住人は別の場所で自殺しています。4ヶ月の間に4人が死亡したという物件です。

関連書籍

ホラーが好きな人向けに書籍を紹介します。

事故物件住みます芸人の松原タニシさんが体験談をまとめた『事故物件 恐い間取り』です。Amazonで1280円です。事故物件を怪談話としてまとめています。

(↓)は映画版です。亀梨和也さんが松原タニシさんを演じています。松竹芸能の芸人さんたちが勢揃いで、少しホラー感に欠けますが、事故物件を理解する上では、面白い内容になっています。

コチラは(↓)エッセイになっています。松原タニシさんが住んだ一軒目の事故物件の話です。