AQ(Autism Spectrum Quotient)【公認心理師試験対策】
AQとは
AQとは、「日本語版 自閉症スペクトラム指数」のことです。Simon Baron-CohenとSally Wheelwrightにより作成されました。その後、若林明雄により日本語版が作成されました。
質問項目は50項目で、実施時間が短いため、負担の少ない検査といえます。児童用(6〜15歳)と成人用(16歳以上)があり、児童用は保護者などによる他者評価式、成人用は自己評価式となっています。
自閉症スペクトラムの診断だけでなく学校現場などでのスクリーニングにも用いられています。高機能自閉症やアルペルガー障害にも対応できます。
各下位尺度得点と総合得点(AQ得点)を求めることができます。
児童用AQの総合得点のカットオフは、20点とされ、20点以上で自閉症スペクトラムの可能性が高いとされます。
成人用AQの総合得点のカットオフは、33点とされ、33点以上で自閉症スペクトラムの可能性が高いとされます。
尺度構成(下位尺度)
A:社会的スキル
B:注意の切り替え
C:細部への関心
D:コミュニケーション
E:想像力
■児童用、成人用ともに「あてはまる」〜「あてはまらない」の4件法で回答する。
公認心理師試験対策
AQは、国際的にも有名で、自閉症スペクトラムの診断やスクリーニングに用いられることもあり、頻出の心理検査です。公認心理師試験では、知識問題としても事例問題としても出題される可能性があるため、適用範囲やカットオフ値は確実に憶えておきましょう。
確認問題
- ①AQは、Cohenにより作成され、日本版は若林明雄により作成された。(○or✕)
- ②小学2年生にAQを行ったところ、AQ得点が24点だった。自閉症スペクトラムである可能性がある。(○or✕)
- ③AQは、5件法で回答する。(○or✕)
- ④成人用は18歳以上を適用範囲とする。(○or✕)
- ⑤児童用は6〜16歳を適用範囲とする。(○or✕)