原因がわからない小中学生の不登校【両親の不仲が理由かもしれない編】

2020年12月30日

こんにちは。中津です。

文部科学省は、不登校の原因を調査する上で、その原因を「無気力」や「友人関係」などを挙げています。しかしながら、保護者や教員からしても、子どもが不登校になったけど、原因が明白でない場合があります。

そこで、今回は【両親の不仲】に注目したいと思います。ここでは、あえて「離婚」や「別居」とは分けて考えたいと思います。もし、心当たりのある保護者の皆様、ぜひ最後まで読んでみてください。

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両親の不仲による子どもへの影響

発達心理学、特に児童期や青年期の発達において、「子どもは親の背中を見て育つ」と言われるほどに家庭環境の影響を受けることが分かっています。また、両親の不仲が与える影響については、様々な研究がなされています。

分かっていることをまとめてみると、「結婚観」や「恋愛観」といった関係性の他、「情緒的安定性」や「基本的信頼」といった特性的な部分にも影響を与えます。

これらの多くはエリクソンの発達理論で説明されています。エリクソンによると、人は乳児期に自分の世話を親に委ねることで、「人は信頼できる対象なんだ」ということを学んでいます。これは、基本的信頼と言われます。

しかしながら、両親の喧嘩のシーンを目の当たりにすることで、「両親や大人に対しての信頼感」が歪んでいきます。たとえ、喧嘩のあと、片方の優しい親がフォローをしたとしても、何だか嘘をつかれているようにも感じかねません。

この結果、人を心から信じることが難しくなり、情緒的な安定性を失ってしまいます。例えば、大人でも親のことを心から信頼できないのに、親戚の大人や学校の先生、友達などを信頼するのは難しくないでしょうか。子どもならなおさらです。

こうして学校では、情緒的な安定性が確保されず、いくら成績が良くて、友達と表面上で上手くやっていても、不登校に至るケースは少なくありません。また、子どもは、幼いながらに自分の両親に対して「仲良くなってほしい」という想いを持っています。

親がたまたまイライラしていて、子どもを怒ったとします。これがきっかけとなり、子どもは「両親の喧嘩は自分のせいだ」と思ったりもします。

また、子どもは家族関係を良くしようと、学校に行かずに家で見張りをしようとするケースもあります。喧嘩になりそうなときに大泣きしてみせたり、良くないことをして自分に注意を向けさせてみたりするケースもあります。

子どもは子どもなりの世界観で、両親の心に訴えようと、あらゆることをやってみせます。そうした子どもも、中学生や高校生になると、現実的に物事を捉えるようになります。これは、良い方向に向かう場合もあれば、悪い方向に向かうこともあります。

良い方向というのは、両親どちらかの悪さや性格の不一致などの理由に気づき、それを認められるようになることです。勿論、心にダメージは残っていますが、それなりの社会生活が可能です。

悪い方向というのは、絶望感や喪失感が強く、人間関係を拒否したり、自己否定的になり自傷や引きこもり、非行などに至ることです。親を憎みながら生きることになります。

両親の喧嘩というのは、大人からすると、それほど大きな問題に思えないかもしれませんが、幼い子どもや繊細な性格の子どもにしては、重大な問題です。「離婚するんじゃないか」「もう会えないんじゃないか」「いつもの両親じゃない」など、恐怖を抱きかねません。

不仲は子どもに見せない

意見の食い違いなど、どうしても不仲のシーンは起こりえます。喧嘩をしないのが一番よいとは思いますが、そうもいきません。喧嘩をするときでも、頭の片隅に子どもの存在を意識して、できり限り不仲のシーンは見せないほうがいいと思います。

離婚や別居の場合、子どもに嘘をつく必要はありませんが、さらっと話して、考え込まないようにしてあげるのも配慮のうちです。中には、子どもが判別のつく小学5年生くらいまでは、黙っているという方もいらっしゃいます。これに答えはありませんが、子どもの心的な負担を軽減してあげる工夫は必要だと思っています。

不登校の原因として表面化しない

この原因は、子どもが信頼する学校の教員(担任や養護教諭)やスクールカウンセラーに対して、語られるものです。公に出てきませんし、これが親に伝えられることも普通はありません。

ですから、保護者としては「原因がわからない」状態になるのです。学校としても不登校には違いないという認識で、その原因を掘り下げて調査したりはしません。

カウンセリングを受けると良い場合

こうした家庭環境で育ってきた子どもは、情緒的に不安定です。学校に通わなくなり家にいたとしても、心に負担を抱えています。

もし、保護者の方が、どうにかしてあげたい、再登校を支えてあげたいなど、子どもを想う気持ちがある場合は、スクールカウンセラーに相談して、カウンセリングを受けてみてください。

こうしたケースで最も大切なのは、保護者の意思です。子どもの心的な負担の原因が家庭環境である場合、その原因である家庭環境を変えることが重要になります。その意味で、保護者の協力が不可欠なのです。

支援を得ずに、保護者と子どもの関係の中で、子どもが元気を取り戻して再び社会参加できるケースもあります。しかしながら、かなりの時間がかかってしまいます。単に時間が解決することではなく、どこかで親子の絆が再構築されるのです。

カウンセリングを受けることは、その再構築のきっかけとなります。また、経験豊富なカウンセラーである場合は、適切な再構築を促してくれることでしょう。利用できるものは、ぜひ利用して、子どものために動いてみてください。

再登校だけが方法ではない

まず、思いつく方法は再登校だと思います。保健室登校から少しずつ学級に戻れるのは、高校進学考える上では、理想の方法かもしれません。しかしながら、子どもの心の状態が安定してきたとして、しばらく離れていた場所に戻るというのは、なかなか勇気のいることです。

そうした場合は、教育支援センター(適応指導教室)やフリースクールという方法もありますので、お知らせします。

教室支援センターは、市区町村に設置された公的な機関で、学校に通うことが難しい状況にある小中学生が通うことができます。教育支援センターに通うことで学校の出席扱いにもなるので、子ども同意が得られれば、学校に相談して紹介してもらってください。勉強、遊び、イベントなどを通して、心の支援をしてくれます。不登校や心の問題に理解のある教員や臨床心理士などが支援員をしてくれています。

フリースクールは、公的な機関ではありませんが、教育支援センターのような役割を担ってくれます。NPO運営する規模の大きいフリースクールもあれば、アットホームな小規模のフリースクールもあります。大人数が苦手な子どもは、小規模のフリースクールを選ぶようです。

ちなみに僕も個人運営でフリースクールをやっています。まだ、子どもは来ていなくて、別で個別指導塾をしながら、子どもが来てくれるのを待っているところです。(控えめに宣伝してみました……)

最後に

大人にしては、ちょっとした喧嘩や口論かもしれませんが、子どもにとっては、深刻に捉えられてしまうこともあります。なかなか喧嘩が全くない夫婦というのも、少ないのかもしれませんが、ぜひ子どもに対する配慮をお忘れなく。

では、今回はここまでです。最後まで読んでくださり、ありがとうございました!