脳血管性認知症【公認心理師試験対策】
脳血管性認知症は、脳出血や脳梗塞などの脳血管障害に伴う認知症です。
公認心理師試験では、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症との細かな違いについて出題されるため、それぞれの特徴をしっかり憶えましょう。
脳血管性認知症とは
脳血管性認知症とは、脳出血や脳梗塞などの脳血管性障害による認知症です。脳内で出血した血液が脳を圧迫したり、血管が詰まることで脳を圧迫したりすることで脳の機能障害が起こります。
頭への外傷(硬膜下血腫など)や脳の手術のあとに脳血管性認知症になることがあります。また脳梗塞に至らずとも血流が悪くなることで認知機能が低下することもあります。脳の機能が低下する部分が散り散りであるため、まだら認知症と呼ばれることもあります。
脳血管性認知症の症状
症状としては、認知機能の低下、記憶障害、見当識障害、実行機能障害が現れます。(これらの総称として、高次機能障害という言葉があります。)
見当識障害とは、知っているはずの日時、場所、人などが分からなくなることです。実行機能障害とは、計画して実行に移すことができなくなることです。
■脳の損害部分により様々の症状が現れることがあります。(知覚障害、言語障害、運動障害、社会性の欠如、性格変化など)
■突如にして症状が現れます。また、良くなったり悪くなったり、1日の中でも症状に変動がみられます。(他の認知症との鑑別ポイントです。)
まだら認知症ということで、できることに差があります。また症状に変動があることで、自分の状態を認知しやすく精神的混乱に至ることもあり、うつ症状もみられます。
公認心理師試験対策
公認心理師試験では、他の認知症との違いを問われることが予想できます。特にアルツハイマー型認知症との症状の違いです。また認知症は、配点の高い事例問題でも出題されることが多いので、確実に得点したいところです。
公認心理師試験では、難しい言葉、専門用語で出題されるので、見当識障害や実行機能障害などの言葉を意味とともに憶えておきましょう。
確実問題
【例題】脳血管性認知症について、次の選択肢から誤っているものを選びなさい。
- ①計画を立てて実行することができない。
- ②見当識障害がみられる。
- ③連続性があり徐々に進行する。
- ④うつ症状がみられることがある。
- ⑤優しかったが、怒りやすくなった。