【公認心理師試験】合格体験談と勉強方法、おすすめテキストの紹介
第3回公認心理師試験は、2020年12月20日に実施され、2021年2月12日に合格発表がありました。今回、合格できましたので、その勉強に使用したテキストを紹介したいと思います。
合格体験談
僕は、臨床心理士の養成大学院ではない、地方の国立大学大学院の教育学研究科を修了しています。専攻は教育科学で、学校臨床心理学の研究室に所属していました。
僕は、修士課程において学校心理士という資格の受験資格を得るための単位を取得していたことから、公認心理師試験の受験資格を得ました。いわゆるD1ルートになります。
その後、教員として特別支援学校や工業高校で勤務をしました。大学院の先生から『公認心理師試験の受験資格が得られるみたいだよ』と第2回試験の数ヵ月前に教えていただきました。
幸い、大学院が県下の公認心理師の運営局となっていたため、早く情報を得ることができました。ですが、仕事をしながら数ヵ月で受かるとは、思えなかったので、第2回は実力だめしとして、受験しました。
その結果、合格点に18点ほど足りませんでした。とはいえ、数ヵ月の勉強でここまで点数が取れるのであれば、次回は合格できるだろうとの確信もありました。
仕事をしながらですので、資格のスクールなどに通うことは考えず、自力で勉強することを決めて、学校が始まる前に必ず1時間は勉強すると決めて、朝6:30に職場につき、準備を済ませてから始業まで勉強しました。
また、全国大会に出るような部活動の顧問でもあったため、勉強時間は限られていました。合宿や遠征のときでも、参考書を持ち歩いて、隙間に勉強していました。
その後、身体を壊したことと、心理職へ転職を決意したことで教員を退職しました。これで勉強時間の確保ができました。しかし、コロナの感染拡大による緊急事態宣言があり、公認心理師試験の延期が決定しました。
ここから8ヵ月は勉強し放題です。
使用したおすすめ参考書
以下に使用した参考書を画像(Amazonリンク付)とともに記載します。第3回試験を受けて、新しい年の改訂版が出版されると思いますので、チェックしてみてください。
ペンギン(完全合格テキスト)
皆さんが『ペンギン』と呼ぶテキストです。シリーズとして一問一答や予想問題集もありますが、僕はテキストのみ使いました。内容は、過去の問題から広く浅く作られている印象です。心理学の初心者の方は、この参考書でおおよその出題範囲を把握すると良いと思います。
IPSA 試験対策標準テキスト
こちらもテキストです。上のペンギンと合わせて、テキストで2つともに詳しく書かれている内容は、重要度が高いということがわかります。こうして出題傾向を掴みました。
このテキストは、ペンギンより少し詳しく書かれています。特に福祉や医療の部分は詳しいです。一つだけの購入を考えている方には、こちらをおすすめします。
臨床心理士試験の過去問集
僕は、公認心理師の在り方を巡る論争を知り、今後の公認心理師試験は臨床心理学の領域の問題が増える、もしくは細かい部分が出題されると予想しました。結果、僕の予想どおり、第3回試験では臨床心理士試験のような内容が出ました。
この臨床心理士試験問題集は、○年〜○年という形で出版されていますが、このまとめ版が近日、出版されるとの情報を聞きました。もう少し購入は待ってみるのが吉だと思います。
現任者講習テキスト
こちらは、いわゆるGルートの方々が受けなくてはいけない現任者講習の公式テキストです。Amazonで購入可能です。出題される範囲のみ記載されているので、一度は読んでおいたほうが良いと思います。
心理学検定 基本キーワード
こちらは、心理学検定の参考書です。一問一答や問題集などもありますが、公認心理師試験の対策には、基本キーワードが最適です。上記のペンギンやIPSAよりもかなり詳しく書かれています。
とはいえ、公認心理師試験のための参考書ではないので、僕は辞典的な使い方をしていました。公認心理師試験は、まだ過去問が少ない状況ですので、心理学検定を参考に問題が作られることもあると想像できます。
DSM−5
こちらは、アメリカ精神医学会が規定する診断基準です。心理職に就くのであれば、手元に置いておきたい一冊です。公認心理師試験の対策にも、僕はかなり重宝しました。
意外と知らない障害の正しい知識が身につくので、事例問題に強くなれます。公認心理師試験では、DSM-5における診断や扱いなどの問題が1問は出題されています。
これ、めっちゃ高価なので、診断まで関わらない方が、手元に置いておくならミニまとめ版のこちら(↓)でもいいと思います。
統計分析のここが知りたい
統計については、理解するのが大変です。僕自身、大学院時代から6冊くらい読んでいますが、すっきり初心者向けにまとめられているのは、この本だと思います。
実際に研究するために、心理統計を勉強しようとすると、統計ソフトを使いながらの深い理解が必要ですが、公認心理師試験を突破したり、論文を読むようになるレベルなら、これの一択だと思います。
最後に
なかなか大変でしたが、受かって本当に良かったです。コツコツ努力して、確実に1点ずつもぎ取っていくような勉強の仕方をしてました。障害別に勉強したり、人名別に勉強したりもしました。
あと、どうせなら勉強したことをブログとして残そうと思い、公認心理師試験対策のブログを書いているのも、モチベーションの維持に繋がりました。
他者にわかりやすいように書こうとするので、細かい部分も理解しようとするので、頭に入りやすかったと思います。
なお、公認心理師試験対策の記事は当ブログのカテゴリーから読むことができますので、よければ読んでみてください。
おまけ(取得後)
公認心理師を取得したあとのことを追記します。公認心理師を取得したあと、就活をして、児童福祉関係の心理職に転職することができました。
どこも実績を重視する中、これから心理支援の仕事を立ち上げようとする会社に採用していただきました。