皮膚むしり症【公認心理師試験対策】

2021年2月26日

皮膚むしり症

皮膚むしり症(Excoriation Disorder)は、繰り返し皮膚をむしることで、皮膚がボロボロになったり、それによる痒みや痛みが生じます。発症は青年期の女性に多いとされています。

皮膚むしり症は、強迫症の一種で「やめたい」と思っていても、不安や緊張などネガティブな感情が要因となり発現します。ほぼ無意識に行われることもあれば、感情を落ち着かせるために行われることもあります。

診断基準でいえば、行動的に皮膚むしりを繰り返しているだけでは、皮膚むしり症とは診断されません。強迫症のように行為に対する嫌悪感があり、やめようと努力をしているということ、社会生活に支障があることが診断の基準となっています。

社会生活に支障があるとは、例えば、食品や調理関係の仕事で、皮膚むしりにより衛生面が心配されたり、手指の消毒が痛くてできない、などをイメージしてください。症状が酷い場合は、血が出るまで皮膚むしりを続けてしまいます。

皮膚むしり症では、手指の皮膚むしりや口の中や周りの皮膚を噛むなどがあります。痛みを我慢して、かさぶたを剥がすこともあります。

皮膚むしり症の診断基準

DSM−5 精神疾患の分類と診断の手引より

A.皮膚の損傷を引き起こす繰り返させる皮膚むしり行為

B.皮膚むしり行為を減らす、またはやめようと繰り返し試みている。

C.皮膚むしり行為によって、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

D.皮膚むしり行為は、物質の身体的作用または他の医学的疾患に起因するものではない。

E.皮膚むしり行為は、他の精神疾患の症状によってはうまく説明できない。

皮膚むしり症の治療と支援

治療は、投薬療法と心理療法が施されます。

投薬療法では、不安や緊張などのネガティブ感情が影響するので、抗うつ薬など精神状態を安定させる目的で薬が処方されることがあります。

心理療法では、認知行動療法で皮膚むしり行動を減少させるアプローチが施されます。例えば、ネガティブ感情を感じたときやストレスが蓄積しているときに、皮膚むしりに対する代替行動を意識的に行うなどです。