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ボウルビィの愛着理論【公認心理師試験対策】

2021年3月22日

ボウルビィの愛着理論

Spitz,.R.A.は、第二次世界大戦の影響で孤児が増え、その孤児が施設で育てられた際に、身体的健康度に問題がないにもかかわらず、死亡率や精神的健康度が低くなる「施設症」に注目し、研究をするようになりました。

Bowlby,J.は、この原因をMaternal Deprivation(マターナル・デプリベーション;母性的養育の剥奪)にあると考え、適切な養育と発達のためには、母性的養育が重要であるとしました。

また人間の子どもが愛情を希求する行動を生物が生得的に持つAttachment(アタッチメント;愛着行動)であると捉え、そのカテゴリーについても言及しています。

アタッチメントのカテゴリー

①発信行動

発信行動は、泣く、微笑む、発声するなどの母親を呼んだり、意思を伝えようとする行動です。

②定位行動

定位行動は、見つめる、後を追う、近づくなどの母親との距離を維持しようとする行動です。

③能動的身体接触行動

抱きつく、しがみつく、よじ登るなど母親との密着を求める行動です。

アタッチメントの発達段階

①非弁別的な社会的反応性の段階

親を特定しておらず、広く人に対して定位行動や発信行動を行う時期です。(生後1カ月未満)

②弁別的な社会的反応性の段階

親と他の人を区別して認識し、定位行動や発信行動も親に対するものと他の人に対するもので、分けて行うようになる時期です。(1ヵ月〜6ヵ月)

③能動的主導性による接近と接触の段階

移動することができるようになり、これまで泣いたり、抱っこを求めたりしていた受動的なアタッチメントが自分から接近や接触をするなど能動的になります。また親を安全基地として捉え、離れて行動する場面がみられるも、分離不安があるために親から完全に離れることには抵抗を示します。(6ヵ月〜3歳頃)

④目標修正的なパートナーシップの段階

アタッチメントをしない場合でも、親からの愛情を感じるようになり、親の行動や目標に応じて行動を修正します。アタッチメントの数は年齢に応じて減少していきます。(3歳以降)

公認心理師試験対策

Bowlby,J.の愛着理論は、研究者の間で注目され、Ainsworth,M.D.S.のストレンジ・シチュエーション法Harlow,H.F.の代理母実験に繋がっていきます。また、Mahler,M.の分離ー固体化理論と合わせて勉強すると理解しやすいと思います。

乳幼児の発達を捉える上で、重要な理論なので、公認心理師試験でも出題される可能性が高いと考えられます。

【例題】Bowlbyのアタッチメント理論について次の選択肢のうち誤っているものを選びなさい。

  • ①生後1ヵ月の乳児は、親を認識していない。
  • ②発信行動は主に受動的な愛着行動である。
  • ③3歳以降では、徐々に愛着行動が減っていく。
  • ④7ヵ月頃の乳児は、分離不安を抱えている。